2021/04/04

去年、ある皮膚病の猫を引き取り治療をしていました。
その備忘録になります。
sponsored link
引き取らざる負えなかった、、、
当該猫は以前より付き合いのある某家の飼い猫。
このおうちはちょっと猫に関して変わっていて、手術をしないんですね。
ですので、毎年10匹ぐらいは生まれてしまう。 私はこの4年で二匹貰いました。
というのも、ちょっと猫を飼うには住宅事情が良くない。 私も猫が好きではありますが、欲しかったわけでは無いんです。
あまりの境遇に見かねて、見るからに不幸なヤツを選んで持って帰ってきています。
当時は知らない言葉でしたが、まさしく多頭飼育崩壊というやつですね。
猫は基本木製のオリの中に入っています。
うちの二匹
一匹は四年前に。 その後、しょっちゅうその家の様子を見に行き、オリの中の猫の状態を視ていました。
どうも猫に対する贔屓なのか、猫の性格を勘案の上なのかメス猫の扱いはオスより随分悪い。。。
特に、一匹だけ残ってしまっている私が貰った猫の姉妹は、一年で一度もオリから出たところを見たことがなかった。
もう、その子を引き取ることにしました。 家の主人からはもうちょっとすればまた生まれるから、その中からカワイイの持ってけよといわれますが、そうじゃあないんです。
一年半ぶりの再会は感動の一言でした。 まったく敵意などなくお互いがまるで、あれっお前知ってるぞ!っとなっています。 二匹にとっては前世で一緒だったかのような追憶があったことでしょう。 引っ越しにもすぐに馴染み本当に平和な時間を過ごしていました。
疾走
悲しみは突然やって来るんですね。 ある晩より二匹目が戻らなくなりました。 事故なのか事件なのか分からず、散々探しても何の手がかりも得られず未だに消息不明、ただただ無事を祈っています。いつかまた会えることを固く信じて。
再び二匹に
そのまま数ヶ月経過。 例の家を覗いて見ると非常に皮膚の状態が悪い一匹のキレイな猫がいました。 猫の模様や表情からすると私が貰った二匹と明らかな血縁にあるのが分かる。 おそらくは同じ母から生まれた1〜2年は若い世代だろうと推定しつつ、家人にその猫のことを訊くと、なんとわたしが貰った猫たちの親だと言うのです。。
あり得ないだろと、、、体格はうちの子達の50%ぐらいしかない。 全然食べてないんですね。
私もここで勢いがついて、どうせ二匹分の装備があるし、ならば私がこの子を治してみましょう!っ 持って帰ってきちゃいました。
病院直行
前置きが長くなりましたが、このようにして引き取った猫はそのまま病院直行。
獣医さんは見るなり、これは疥癬だろうねと直ぐにピンときている様子。
念の為、検査をしたがヒゼンダニは認められず確定はしなかったものの、疥癬でほぼ間違いないとのこと、レボリューションを皮下に垂らす処置となりました。
猫が罹る皮膚病において最も痒いのがこの疥癬だそうです。
余談、疥癬と私の縁
話がそれますが、小学校入学当時私は近所の野良猫にこの疥癬を移され頭がハゲました。 前頭部と頭頂部の間ぐらいにぽっかり直径5cmほどのハゲです。
そのまま入学し二年生になるまでは教室でも校庭でも常に帽子を被っておりました。 これは親と担任の方針でしたが、幸いにも私自身に物心がつく前の話でしたから何のトラウマも残さず完治し、その部位は現在でもモサモサです。 ですが、疥癬と獣医に告げられた時、嫌な汗が背筋をつたったものです。。
レボリューション
さて、レボリューションですが、この薬の登場はその名の通り革命的なものだったようです。 何せそれ1本乃至2本の処置で、ノミ・ミミヒゼンダニ、犬糸状虫、回虫、鉤虫に加えマダニも駆虫できるとのこと。
更に効能に謳い文句は無いものの、今回のターゲットである疥癬にも実は効くという代物で、疥癬にはレボリューションがまず選ばれるようです。
ところが、
レボリューションが効き目を見せなかったんですね。。 これは非常に残念でした。 頭を掻きむしってしまい、いつまでもキズが生々しい状態から良くならない。 そこで獣医さんに相談してステロイド剤を与えると患部の痒みが治まる様子が診られました。
通常、ステロイドは疥癬(猫)にとってマイナスになってしまう怖れがある為、使わないそうです。 人間でも同様に白癬菌(水虫、たむし、リングワーム)を違った皮膚病と誤謬してステロイドを塗ってしまったりすると、それがエサとなり悲惨な結果が待っています。
今回の猫の皮膚疾患は何がなんだか分からなくなってしまいました。
暗中模索となり、食事と飲み水の質を上げる、色々な薬を取り寄せるなどで様子を看ていくしかなくなりました。
ステロイドはここぞという時以外は封印。治すのが目的であって長引かせるのは不本意だったからです。
何より効いたもの
そして遂に光明が指します。
それは風呂でした。 万策尽きて、最後に入浴に賭けましたところ、これがとても効いた!
それまで、何をしても好転しなかった皮膚病が初めて乾いてきて、初めて掻かなくなった。 ホントに嬉しかった!
風呂でそこまで劇的に変わるとは想定内だけども予想外で、ここで初めて峠を越えたのは事実です。
ポビドン・ヨード(イソジンと同じ)を配合したシャンプーを使いましたが救世主のような効きをみせ、やっと安堵できました。
※その時に使ったシャンプー。傑作!
効きが鋭く、私以外にも眼から鱗が落ちたような好意的なレビューが散見。
- 試してみてください
- 殺菌力が他とは一段違う
- 真菌症の愛猫に
- ペット皮膚トラブルで困っている人に
- 試す価値あり!
ざっと上から順にレビューのタイトルを拾っただけですが、充分に伝わるものがあると思います。
猫の入浴は大変
こうして一縷の望みを得て、なんとか回復の道筋がついたワケですが、
それにしても猫を風呂に入れるのには骨が折れます。
いや実際には骨が折れるのではなくて、こちらが血だらけになってしまうほど暴れることがありますので、厚手の軍手を二重三重に装備するなど注意が必要です。
※飢えていたのだろう。食欲だけは凄くなんでも食べたが、ヨーグルトなどを好んだ。
その後
なんとか回復できるだろうというところまで面倒を看て、猫が欲しいという人に上げました。 うちの猫の母親ではありましたが、姉妹間のような強い連帯感は見られず、むしろ距離をとっているようでした。
うちの元の子は再び一匹に戻り、私も数ヶ月に及ぶ看病生活から解放され一息ついていると、うちの子がしきりに耳を気にする仕草を見せ始めました。 掻いては首を振るの連続です。
どうやら、何か移されていたようです。