2021/04/04
絵を上手に描ける人と描けない人。
いったい何が違うのでしょうか?
生まれつき備わった才能なのか、後天的に培った技術なのか、、、。
絵を描くことによる、脳の不思議を掘り下げた古典的名著を元に実践してみます。
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もくじ
才能とは当てにならない概念
才能とはなんでしょうか、才能が無いとはなんでしょうか?
これらは多分に心理的な思い込みでしかなく、単なる自縄自縛であるかも知れません。
先生は今まで沢山の生徒に描き方を教えてきたそうですが、私は鬼門だと思ってください。いつまでも描けるようになりっこありませんから。
その理由を尋ねると、生徒たちは口を揃えて才能がないからといいます。
しかし、数週間後に彼らはどうなるでしょう、、、。
LモードとRモード
人間の脳には2つのモードがあります。
左半分のLモードは主に、
- 言語的
- 論理的
- 分析的
- 直線的
な思考を得意とし、話すこと、読むこと、書くこと、そして計算することの専門家です。
対する右半分のRモードは、
- 視覚的
- 空間的
- 関係的
な思考を持ち、
Lモードとは対照的に、非言語的な方法で物事を把握し、入ってくる情報を
- 非直線的
- 非系列的
そして同時的に処理します。
※コンピュータのCPUとGPUの差もこれですね。左脳=一つのことを素速く、右脳=ゆっくりたくさんのことを並列処理。
Rモードの仕事の代表は高速道路での運転です。
あらゆる情報を同時に収集し判断していかなければなりませんが、
それらを何の苦もなくリラックスして捌いてしまいます。
安全に運転はしているが、出発地と目的地の間の詳細は覚えていないような、無意識的な情報処理です。
通常、Lモード過多
この2つのモードが脳梁で繋がり、いっしょに働くことによって、私たちの日常生活は成り立ちますが、
そのバランスが大幅にLモードに偏りがちなのが現代社会でしょう。
常に言語と計算に溢れ、大半の人のRモードは寝ている。
そして、
脳は描けないのではなくて対象を正確に見れないとう状態になっているといいます。
Lモードで絵を描くとどうなるか、、、
リンゴならリンゴ、バナナならバナナ、左脳が知っているつもりのそれがキャンバスにあらわれるようです。
その不正確なこと、、、既にインプットされたリンゴとはこういうものと言語脳が想い描いた絵ですから、
どうにもタカが知れ、上手とはいえない出来になってしまい勝ちです。
しかし、この状態を才能がないと嘆いてしまうのは問題があります。
脳は高度な計算をこなしつつも、自分で自分の使い方を把握していない、大変不器用なおバカさんの側面があるようです。
Rモードで描く
同一人物による、わずか数週間の変化。
左がLモード、右がRモード。
同一人物による、わずか数週間の変化2。
左がLモード、右がRモード。
Rモードを覚醒させる
上の2例のLモードとRモードの差異は多かれ少なかれ誰の頭にもあるようです。
こうみると、絵を描く能力は指先の技能以前に脳の使い方にキモがあるのが、よく分かります。
しかし、いったいどうやってRモードのスイッチを入れるでしょうか、、。
まず、人はLモード過多状態で普段生活をしていますので、そのLモードに仕事を放棄させなければなりません。
Lモードがこんな非論理的なことやってられるかっとサジを投げた瞬間、内なる画家の眼が開かれるといいます。
具体的テクニック
そのためには、理屈っぽくて頑固なLモードを煙に巻かなければなりません。
絵を逆さまにしてみましょう。 そこにはもう、Lモードが知っている形の世界はなくなっています。
その逆さまの絵を描いてみます。 Rモードにはそれが何なのか、知らない方が良いのです。
ただ、目の前の線を愚直に追っていくだけ、Lモードが静まっていれば時間の観念も薄くなってくるはずです。
終わったら、その絵をひっくり返します。
私の検証
まず私は絵が下手くそです(T_T)
特に対象の線を正確に捉えるような描き方はまるでダメですが、こんな記事を書いてる手前、2〜3挑戦しておかないといけませんから、恥ずかしいながらやってみました。
二枚目。
すべて左側がオリジナルで、それをひっくり返して検証しています。
右が私の描いたもの。
三枚目。
う〜む、忠実には再現できませんでしたが、Lモードで描くよりは特徴は取れたかも。
また、描いている間、あーでもないこーでもないっといったストレスがなく、ザーッと素早く描けたこと、疲れをあまり感じませんでした。
大体、それぞれを10分少々ぐらいで描いたでしょうか、Rモードによる集中に入っていたようですが、
もうちょっと正確に描けるようになりたいところ。
終わりに
絵を描くことも良いですが、この方法を練習して、深くRモードに入るコツを覚えれば、色々なアイディアが湧いたり、物事を柔軟に対処する能力が鍛えられるでしょう。
若い人たち、是非お試しください、
人生変わってくるかも知れませんよ。