2021/04/04
大病、難病を得てしまい、医者から治すのは難しい旨を言われてしまうことは、意外にも少なくないです。そうなると今まで病院を頼っていれば大丈夫という安心が崩れ、不安に呑まれてしまうこともありますが、そういう時に食養生を心得ているか否かで大きな違いが出てきます。病者が識るべき食養生の中心はやはり玄米菜食ですが、その玄米のポテンシャルを究極まで引き出すには、二通りの方法があります。一つは酵素玄米、もう一つは生玄米。今回は酵素玄米について書きたいと思います。
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酵素玄米とは
酵素玄米とは別名寝かせ玄米ともいい、炊いた玄米をそのまま数日間保温させつづけ熟成させたものです。それにより、旨味成分が引き出され、消化にも良くなります。ただ、その名の通りに酵素が含まれるかはちょっと眉唾ものだと思っております。やはり高温で数日間熱し続けていく環境に酵素が活性化するとは思えず、約50℃を超えれば酵素は壊れていくのが普通でしょう。しかし、そこには長時間の熱によるメイラード反応というもう一つのメカニズムがあって、これにより玄米は褐色に炊きあがり、抗酸化作用、抗アレルギー作用等の力を持ち、またアミノ酸の一つであるGABAが非常に多くなるのが確認されています。
酵素玄米を食べると
GABAにより脳内の血流が良くなるので、脳梗塞後のリハビリを要する方には最適だと思います。脳梗塞や心筋梗塞は血管内のプラークが原因ですから、コレステロールの掃除を兼ねた血流アップには効果が高く、リハビリでなかなか成果が出なかった人も食事を変えたら、メキメキ回復したという話はよく聞きます。
やはり、ポテンシャルの出た状態での玄米ですから、解毒作用がとても強い状態になります。そこで、普段お酒を飲みすぎているとか甘いものが大好きという人は、肝臓や膵臓を酷使していることになりますから、老廃物や有害物質を絡め取るような酵素玄米を食べる習慣はとても良いと思います。
また、そのデトックス作用の強さから美容には最高でしょう。浄血効果により肌はもちろんですが、私は酵素玄米を意識して食べるようにしたところ、まず白髪が減ったことに気付きました。次いで視力の回復もあり、小さな小さな血管にまで酸素や栄養が行き届くようなサラサラな血の状態になったのかなと思っております。
酵素玄米をつくるのはカンタン!
そんなメリット盛り沢山の酵素玄米ですが、たくさんの専用器が出回っております。それらを使って仕上げれば完璧な酵素玄米ができるでしょう。でも実際には家庭にある普通の炊飯器でも、なかなかのものが作れてしまいます。わざわざお高い道具を買い揃えなくても、心を込めて丁寧につくれば、素晴らしい仕上がりとなるでしょう。
用意するもの
- 炊飯器(当たり前ですが、専用機でなくても構いません。)
- 玄米(熟成中に有害物質も分解されてゆくので、無農薬に拘る必要も無いかと思います。)
- 小豆(日本は北海道産が多いですが、わたしはカナダ産の汎用品。)
- 塩(これにはこだわっています。塩田でつくるものを使用していますが、岩塩も良いかと思います。)
玄米4合に対する分量です。
小豆が約45gと塩5g。 塩の分量がそこそこあるので、良質なものを使いましょう。
これらを炊飯器の中でよく混ぜ合わせ、炊き始めます。
こだわる方は、数日水に漬けて発芽させてから炊きますが、それならば普通に発芽玄米として食べるのが良いかと思います。
酵素玄米は熟成中に発芽玄米のもつポテンシャルをちゃんと引き出してくれます。
寝かす
炊きあがってからが、寝かせ玄米(酵素玄米)に変身していくわけですが、時間がかかります。つまみ食いしたい気持ちをぐっと抑えて、最低でも丸3日は置きましょう。それ以前は、まだポテンシャルの引き出されていない微妙な状態ですから勿体ないですね。
寝かせている間の注意点として、日に一度はヘラなどでよく撹拌してください。これは熟成中のお米にしっかり呼吸させる為で、天地返しなどとも呼ばれています。その天地返しの際、お米があまりにも乾いているようでしたらば適宜お水を入れてあげてください。多少淹れ過ぎても余分な水分は飛んでいってしまうでしょう。
3日目以降
かなりもちもちかつ褐色に育っていると思います。また、非常に香ばしい状態になります。一応、3日を目途として食べ始め、1週間以内には食べきりましょう。基本的に腐敗に傾かない限り、時間をかければかけるほど、色も濃く、風味も増し、さらに消化、吸収の良いものになっていきます。
まとめ
作り方の注意点です。
- 塩、小豆、玄米の割合はあまり外れないように。
- 日に一度は空気の撹拌をし天地返しする。
- 最低、3日間は寝かせる。
- 専用の炊飯器でなくとも作れる。
- 水分が足りないようだったら、水をいれてOK。
効果としては、
- 栄養価、消化吸収のよさから、病中病後の主食に最適。歯のない人でも消化できる。
- 玄米による浄血作用が強く、美容の強い味方。毛細血管の血流が良くなる。
- 素晴らしい解毒効果。
- 便秘解消。
- GABAによる脳への血流アップ。脳梗塞後の脳の神経回路の回復にはとても役立つ。
- 多く食べても血糖値上昇の心配はない。
- 旨味成分が引き出され、とても美味しい。
酵素玄米の不思議
最後に酵素玄米にはまだ知られていない未知の領域まであるようです。
酵素玄米について調べると、炊き始める前に測った放射線量が数日の熟成の後にゼロになっているという検査および結果をチラホラみかけることがあります。そういう反応が本当に起きているのならば、やはり酵素などの善玉菌が介在しているということでしょうか。確かに熱にめっぽう強い菌類もありますので、それらが米の糖分といれた塩のミネラルでEM菌のように活性化しているのかもしれません。それならば体内の掃除、浄化に大きな力を発揮しそうです。
少し汚染の心配な地域のお米などは、酵素玄米にして食べてしまえば気楽にはなるかも知れませんね。
ありがとうございました。