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ホツマツタヱの食事

time 2019/08/01

ホツマツタヱの食事

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ホツマツタヱって

ホツマツタヱとは、神代文字を使った古代の文献で『古事記』『日本書紀』の原書であるとされたり、されなかったりもする一万行に及ぶ叙事詩です。

記紀でお馴染みの日本の神々が少しづつ違う名称で登場します。

その大和最古の神話かもしれない、ホツマツタヱには食事に対して非常に示唆に富んだ内容が収録されており、日本人の菜食主義者には気になるところです。

アマテルの講義

アマテルによって宇宙の法則、正しい食事と正しくない食事、食事を間違えるとどうなるかが語られてゆきます。

獣の肉を食べると血が汚れ、それが血に記憶されてしまう。

獣の肉は火の気が多すぎて、身を燃やし枯らしてしまい、
体の肉も濁(にご)りやがて死んでしまうだろう。

清らかな野菜を食べれば血は清らかで海水のようになる。

宇宙の五元素

空(うつぼ)・風(かぜ)・火(ほ)・水(みず)・埴(はに)
この五元素から地上のあらゆるものが誕生していった。

水と埴(はに)が土をつくり、埴 (はに)が強いものは山となる。
埴(はに)と空(うつぼ)で石(いし)となり、清らかなものは玉(たま)となった。
山に空(うつぼ)が通り、鉛(なまり)・錫(すず)も生まれた。

そこから清らかなものは金となり、白いものは白金となった。さらに銅・鉄もできた。
埴が空と雨水を受け、草木ができた。
空は植物を助け、水は冷やし、埴は腐らす。
すべて宇宙の法則にしたがっている。


そして食事

宇宙元素が三つで構成されている植物、虫、貝などは食べてよし。

※虫と貝が許されている。厳格な菜食に抵抗のあるものには福音。ビタミンb12欠乏の心配がなく、最も無難なスタイルでもある。

元素が二つや四つの石・獣・鳥は禁止。

※石を好んで食べる現代人はいないが、例えば玄米に混じった小石なども害があるということか。獣肉、鶏肉は許されない。

塩は身を清め垢(あか)を取る。

※天然塩を。現代の工業製品のようなナトリウムだけの塩は有害。

海では水・埴・火から貝ができた。
また水・空・火から魚ができた。
※魚もまた許された。

魚は鱗のある魚を食え。
※ただし鱗のある魚に限る。すると禁止されるべきは、うなぎ、穴子、ナマズなど。

獣肉の害と完全食品

鳥肉は火の気が強く早死にする、火が強いものは臭う。
※ろうそくの火が大きく燃えれば、ろうそくの実体は直ぐに燃え尽きてしまうのと同じ。

食べ物は、日と月のエネルギーを受けて育つ米や畑の作物がもっとも良い。

ゾロ(米)こそが日月(ひつき)のウルナミ(日精、月霊)が化成して出来た完全食品。

次に鱗のある魚となる。

鳥獣の肉は何がいけないのか

鳥獣の肉を食べると、人の肉体が凝り縮み、命の油が減り、寿命を縮める。
それはよいとしても、死後、魂・魄が迷って獣に転生してしまう。
※肉食は身体だけでなく、魂も汚す。獣に転生とは怖い。

鳥獣をたべてしまった時の対処法

大根

もし肉を食べたら二ヶ月半大根を食べること。
腐った肉を食べたら生きていても腐っているようなもので、
神との関係が断たれてしまう。
小屋にこもって三年間、大根とシラヒゲ草、生姜を食べつづけ、身の垢を清めること。

※腐った肉とは発酵させた食肉製品をいうのかもしれない。
※大根は清浄な野菜で毒消しによく使われる。インドでもガネーシャが大根を持つ。精力もつく。

獣への転生

もし間違って肉を食べれば、命は惜しくないけれども、
魂の緒が切れ魂魄(たましい)が、もとの天界の宮に帰れなくなり、地をさ迷い苦しむ。
そして獣の種を求め合って、獣に生まれ変わる。

※アマテルの食の講義収録の「天の巻」。この後、「地の巻」「人の巻」へと続きます。

動物の肉がいけない理由

田の苗は日の力、畑の苗は月の栄養が備わる。
人はもともと、心の中心は日と反応し、心から派生する心葉は月と感応する。
きちんとした食事をして、素直に長寿を保てば、死んでから魂魄(たましい)は日月の宮に帰っていく。
しかし、鳥も獣も日と月の栄養素がまったくない。
故に、心の中心と心葉が育たない。
その中心と心葉に日月の霊気がないと、天界の日月の宮と感応できないで、もとに帰れず、動物に生まれ変わってしまう。

西王母登場

西王母ころひん山の人々は、毎日肉ばかり食べ早死にしております。

この話を聴いてアマテルの耳も汚れたほどだった。
自らを浄め、西王母に道を授ける。

寿命を全うせず早死にすれば、魂の緒が乱れ苦しんで天に帰れない。
天寿をまっとうして天に上がれば楽しいことこのうえない。

『ヤマトの国は、古くから肉食を禁じる伝統があるんですね』

アマテルの講義、クライマックス

人は肉食をやめて正しい食事をすれば、死ぬ時に菊の華のような香りを放つ。
亡骸もすぐに神の形に変わる。

肉を食えば汚れ、死ぬときも臭う。
魂の緒が切れ乱れ苦しむ。

菊は日月の両方の霊気をもった植物なので、食べれば日と月と感応する。
両目がはっきりとして、よけいに日月と交流しやすくなるのだ。
天の道をちゃんと歩んでいく人だけが、日月の力によって神と交流を持つ。
それ故にヤマトの国は菊を大切にするのだ

※目の悪い方は春菊が良さそうです。

そして、食事を多く食べれば食べるほど、寿命は縮む。

※水野南北の意見と一致。



感想

魚を食すことを許されているのは、四方を海に囲まれた日本ならではのスタイルでしょうか。
日本の水は軟水でミネラルが少ない。 魚介を許しバランスを与えられているのかもしれません。

しかし、鳥獣の肉を食べることには、この上なく厳しい言葉が並んでいます。 やはり、食のみちの正しきは、
遠くて近いものを食べることだと思えます。
遠いものとは、性質のことで、人が食べるものでは野菜、穀物がそれに当たり、近いものとは自分の住む土地で採れたもの、地産地消のことです。

ころひん山、、、崑崙山のことだと思いますが、ホツマが成立した太古の昔より、大陸の神仙思想と大和の神道の接点があったのが興味深いです。
大陸の道教や仙道のお経の中にも、神道についての記述があるのかも知れませんが、神道そのものが道教由来なのかも知れず、奥が深いところです。

さて、死ぬ時に花の香りを放つとあり、ここでは菊の香とありますが、私はこれは魂の故郷によって、香る花の種類が違うのではないかと読めました。
つまり、非肉食を守って死んだ人が、
インド人なら菩提樹や蓮の花、
タイ人なら蘭、
大陸の人なら牡丹とか、
ヨーロッパ人はバラだったり
などを想像してしまいました。

そしてパラマハンサ・ヨガナンダの死体は腐敗が起きなかったといいます。

彼の肉体は死後20日に及んでも
まったく分解の色が見えなかった….

死体がこのように長い間、
完全な状態を保持した例は、
この遺体安置所が始まって以来、
類例のないことである…。

ヨガナンダ師の遺体は明らかに、
まれに見る不朽状態にあった。

また、ある無名の西式実践者が孤独死し、家族により発見されたのは、数日の後だったそうですが、腐敗の色が見られなかった報告があり、
腐らない、死体が香るという現象は、修行者が生前に死をまたいでいるような証拠なのか、、天からの祝福か、、、大陸やチベット、タイにもそういう伝説が多くあります。

その香りについてですが、生前でも発する人に会ったことがあります。 その方は太極拳実践者でしたが、修行の思わぬ成果に喜んでおりました。

他にも太極拳の修練を続けているうちに、地震がくるのが分かるようになっちゃったわという、80台のおばあさんとも馴染みで、意図せずに起こる説明できない現象もあります。

さて、アマテルの説くところ、日本人に肉食は許されていません。

何のキッカケでヴェジタリアンになるかも千差万別、信仰心の深い人は、こういう神話に背中を押されて
菜食になるのもアリでしょう。

天が祝福してくれそうです。

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コメント

  • ホツマツタヱ大好きです。受講生が 牛と豚をやめました と言ったので 私も伝えている身として「なに~~っ!!オレも今日からやめるー!!」とその日からやめて9か月になります。 変なきっかけです笑 体調がよくなったとかそういうことは一切ありません笑 毎日たのしいです。飲食店に入って、食べられるものを探すのが楽しくて楽しくて☆

    by ダンシング €2022年12月10日 9:02 AM

    • こんにちは、初めまして。
      コメントに気付いておらずこんなに遅くなってしまいました、お許しを。

      ホツマツタヱの切り口はいいですよね。 妙に説得力があります。 受講生さんとのやり取りおもしろいですね。 わたしもそんな風に酒をやめられたらいいんですけど、
      そちらはなかなか(^_^;)

      体調にも好影響は確実にありますので、今後は私が年4回している血液検査の結果なども記事にしてみようと思います。
      でもその様に食べるものを制限されてそれが楽しいというのは素晴らしいですよ。

      私が菜食に転じた時も、飲食店にてオーダーする際に中に何がどう使われているのかを探ったりするのをどうして今まで闇雲にしていたんだろうと思ったりしました。
      そこに楽しさは確かにありました^_^

      どうぞ今後とも宜しくお願い致します。

      by admin €2022年12月24日 8:56 AM

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アヒンサーと読んでください。ヨーガの専門用語で非暴力を意味します。暴力や無益な殺生を止めましょうという話を展開してまいります。 ベジタリアンのお役立ち情報や、旅行記なども合わせて紹介していきます。