2021/04/04
断食療法と西式健康法の組み合わせで数々の奇跡的治病例を誇る、故甲田光雄先生がラジオ出演されたレアな記録があります。
備忘録として残す3回目です。(全6回予定)
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甲田光雄
大正13年大阪府生まれ。大阪大学医学部卒業。
中学生以来の病弱体質、また大学時代の断食体験から各種の民間療法を自ら実践研究を続け、超低カロリー食による自然治癒力での回復の成功。
近代医学、現代栄養学の定説をくつがえすこの療法で各種の難病を克服し実績を上げている。
日本総合医学会会長、元大阪大学非常勤講師。
『断食療法の科学』など著書多数。
本編03
切に想うこころ、愛と慈悲〜つづき
甲田 そうすると、一粒の米でも、一枚の菜っ葉でも命なのだから、感謝合掌して頂くと。禅宗の永平寺の雲水さん達が五観の偈を唱えて、感謝合掌して頂く、あの姿やな。
健康になるということと宗教と一つやな、宗医一体であると。
その境地にならなければ、本当の健康というのは出来上がらないんだ、、、そこに気が付いたワケですね。。
金光 そうしますと、命を頂いている自分が少食になりたいという気持ちがだんだん強くなると甘い物なんかも食べたくなくなるのですか?
甲田 そういうことです。
甘い物を食べたいという想いと、本当に少食になって愛と慈悲の実行できる人間になりたいという想いが天秤になるワケですなァ。
こっち(愛と慈悲)の方が重くなってくると、もうこっち(甘い物)はどうでもいいんですわ。
自分の体験から、あんなに食べた食べたいと思っていたものが、もうどうでもよくなる。
全然、食べないんじゃなしに、あっても気にならなくなってくる。
金光 あ〜、そうですね。それありますね。。
甲田 これが、健康法の秘訣でもあるんです。
で、私は甘い物を悪いということを患者さんに言っているのですが、患者さんの中で10個の饅頭を1個だけ食べて、後の九つをちゃんと残しておけるような人は、病気にならないんだと。
ネ、ところが1個食べて九つ残したら気になって寝られんという、、、こういう人が病気になるんだと。
どうしたら、そういう心境になれるかといったら、想いですね。
名刀正宗の使い方
金光 あの〜、断食をしてですね、調子の悪いところが良くなるといった例は聞いたことがあるのですが、元通りの生活をすれば、また出てくるわけですね。 一度すれば良いというわけでもないと、、、。
甲田 断食療法というものは天下の名刀、正宗のようにズバーーーッと斬れますね。
色々とわたしも健康法の研究をしましたけどね、その中で私が西式健康法の生菜食療法ってあるんですね。
生野菜ばっかりを食べる、火を加えたものは一切食べないということをやれば、断食のように難病が治って、体質が根本的に変わるよってことを西先生からいわれておりましたから、私が生駒の山で断食をやってから、生野菜を食べる、その生活をずーーーっと50年間やってきたわけです。
金光 それ以来ずっと生野菜召し上がってる。
甲田 そうです。他のもの一切食べないで生野菜ばっかりの食生活をね、一ヶ月か二ヶ月やるワケですね。
ところがカロリーが400カロリーぐらいですから、痩せて身体はいっぺんにへばってしまいますねん。
これやったら、とてもじゃないが長く出来ないと。
なんとかして、長くできる方法はないかと、それがですね、ある時に京都の尼寺の中村雪影(せつえい)さんって方が入院して来られたんです。この方はですね、胃ガンから腹の中いっぱいに転移しまして、もう末期状態ですね。
そんなんで、うちに入院して断食療法やったら、そしたら魚のはらわたみたいなのが宿便みたいのが、いっっぱい出ましたわね、出ましたわね。そして、ちょうど8月でしたけどね、”先生、おかげさんでこんなに元気になりましたんで、あとは家に帰って養生させてもらいます”って京都の尼寺に帰られたんですね。
一ヶ月にいっぺんは診察に来ることになって帰られましたが、9月、10月、11月と全然来られないんです。。
私もね、あ〜中村さんもう亡くなったんやろなぁ、ガンやっぱりダメやってんなぁ。。と噂してましたら、12月の24日、クリスマスイブの日に来られましてねぇ、えらい元気でぇ!
クリスマスケーキをうちの坊やにって持ってきてくれましてね、アレみてびっくりしました。
もう死んだかなぁと思っとった中村さんがこんなに元気になったちゅうことは、やっぱり断食療法が効いたんやなぁ、断食でガンでもあんなに元気になるんやなぁってことが分かったんですが、、、、ところがその中村さんも、あくる年の2月に亡くなりました。
金光 ほうぅ。
甲田 そこで私が考えたのは、断食はいいんだけども、断食の後の食べ物を考えなアカンなと。そこで、気が付いたのは生菜食療法、これを断食のあとにやらしたらいいんじゃないか。
ところがその生菜食療法は長いこと出来ないと、、たちまち痩せてしまう。。 これをいっぺん考えなアカンなと。
生玄米、生菜食
甲田 そういうことから、私が昭和49年3月1日から、生野菜だけじゃなしに玄米も一緒に食べてみようじゃないかと、で玄米一合と生野菜1キロを昼と晩と2回に分けて食べてね、昭和49年3月1日〜あくる年の12月31日まで、1年10ヶ月間やったわけです。
金光 その玄米は生ですか?
甲田 生です。粉に挽いてね。 と、その時に体重がですな、57キロから始めて46、45キロまで下がってきました。
で普通ならばね、もっともっとどんどん痩せていくと思いますけどね、10ヶ月間で45キロになって、そこから減らないんです。半年ぐらいね横ばい。それで半年経ったら、今度は体重が増えてきますね。
金光 量(食事の)は変わらなくて??
甲田 同じです。 900カロリーです。たんぱく質は25グラムだけ。 それをずーーーっとやってきてね、今度は体重が増えだしてきましたからねぇ、46、47、48、49とね、、、、。
私もうびっっっくりしました。 初めはね、これは栄養失調になってむくんだな、むくんだ為に体重が増えてきたなと、血液検査したら、、ぜんぜん異常がないんです。。 貧血もないしなぁ、身体はものすごい元気になってきました。
これはホンマモンやと!
そうすると、たった900カロリーで、たんぱく質は25グラムで太ってくるならね、現代栄養学では考えられんこっちゃ!
わたし、このとき震えるような感動おぼえましたですわ、、、。
甲田カーブ
甲田 これは、やっぱり西式の生菜食療法というものは現代栄養学とは全然べっこの解釈をせなアカンな、新しい栄養学だなぁっと私は感じ取りました。
これもね、大学の友達に話しますと、”お前、それは特異体質だよ”っと。
金光 ハハハ、そういうでしょうね!
甲田 そう。誰もね本気にしてくれない。
それでこれは、医者に話してもアカン、それでも患者さんが治ってくる。治ってくるだけじゃなしに体重が増えてくる。
で、これを甲田カーブという名前にしようやないかと、誰も彼もがこれ(生菜食療法)をやっていったら甲田カーブが出てくる、体重が増えてくる。 これ新しい栄養学や。
仙人、誕生
金光 それは身体が、例えば腸なら腸の吸収能力が増えてくるということなんですか?
甲田 吸収だけじゃなしにね、身体の仕組みが全部変わってきます。
生野菜と玄米で体重が増えだしてきますわね、そうすると、”せんせい、玄米はわたしには多すぎますわ”って人が出てきます。
そうすると、玄米を外すとたった400カロリーですな、それで400カロリーで一体どうやったらと、、、、”せんせい、これでもまだ多いですわ”。。
そういう人が出てきたんですよ。 そしたらあんた、晩だけ一回生野菜食べて200カロリーですがな、200カロリーでもまだ多いという人が出てきたんです。コップ一杯の青汁でやっていけるということが分かってきたんです。。
金光 まるで仙人ですね、、。
甲田 そうそう。あんた方、これ仙人やぞと。。
今ココにおる、森美智代さんという女の子もね、もう14年間ご飯食べてないんです。
金光 生野菜だけですか?
甲田 そうです。しかも、この5年間は生野菜たった150グラム。それをミキサーにかけてカス捨てて汁だけ飲んでるんです。 カロリーはたった50カロリーです。 これ5年間。
金光 信じられない。
甲田 だから、こんな話ししたらね、甲田先生のところは、、、
金光 おかしい(笑)
甲田 そうそうそう、だからこの話しはヤメとけと、いわれますけどねぇ(笑) そういう人が増えてきたんですよぉ。
ここまできたら、現代栄養学とは全然べっこの世界ですわ。
わたしはね、この新しい栄養学がね、生まれたときこそ、認められたときこそ、この地球上から病人が消える、食糧不足も環境問題もこれで解決できる。 生野菜ばっかり食べましたらね、ガス要らないんです。
金光 そうりゃ、そうですね(笑)
甲田 省エネですがなぁ。 食料の輸入も要らない、そんななってきたら、それこそ本当に
21世紀からの我々の食生活の柱にしたら、人類は困らないでイケる
やないか。
少食ということを実行されたら、人類は本当の幸せな生活ができる、本当の平和な時代が生まれるだろう、
つづく