2021/04/04
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長年のヴィーガンの意識
わたしのパートナーはオーストラリアとイタリアの二重国籍者。
生涯一度も肉、乳製品を好まず、わずかに食べた肉類は親の押しつけによるものだけ。
ヴィーガンになったのは12才の時だったといいます。
彼女は、4姉妹の3番で構成はこうなっています。
- 一番上の姉 = 何でも食べる
- 二番目の姉 = ペスクタリアン(動物性は魚介類のみ)
- 彼女 = 筋金入りのヴィーガン
- 妹 = ヴィーガン
これは、異国(オーストラリア)で育ったものの南イタリアにルーツを持つ家系としては、けっこう珍しいのではないでしょうか。
両親はもちろんなんでも食べるどころか、イタリアンレストランを経営しており、鳥でも卵でも野菜でも育てては料理です。
彼女は既にン十年、動物性食品を口にしていません。
私がすごいなと思うのは、
この15年、毎年の健康診断を除き、
一度も医者にかかっていないこと。
歯も真っ白で
清掃のため歯医者にいくことすらないです。
どうしてヴィーガンになったか
両親は共にレッジョ・カラブリアの出身。 ブーツの爪先ですね、ゴッド・ファーザーで有名なシチリアは蹴っ飛ばしている石コロ。
ここもンドランゲタというコーサ・ノストラ、カモッラ、サクラ・コローナ・ウニータと並ぶ4大マフィアの一つが台頭している地域です。
家族間で飛び交う言葉もまんまゴッド・ファーザーやソプラノズそのもの(笑)
そして、家族の食事の支度はというと、裏庭にいって鶏やヤギを〆てくると行った調子だったそう、、、。
さらに私は南イタリアの殺人、放火、自殺などの話をたくさん聞きました。
そういう葬式にも立ち合っています、
それら全て身内の話なんです。。
日常がちょっと暴力的なんですね、
これが砂埃舞う南イタリアでの話なら馴染むのかも知れませんが、
そこは移民の子。 生まれも育ちもカラッと青いオーストラリアなわけです。
暴力に対する嫌悪が強かったといいます。
(ちなみに白人同士でもイタリアやギリシャ、スペインなど南部の人に対する差別があったといいます)
また、
生涯、常に犬や猫を愛しており、動物は友達。
食べ物ではありませんでした。
大家族のキッチン
姉妹の食事内容を見ても分かるように、母親の作った料理を食べるのは長女だけ。 大きな家ですから、キッチンも一階と二階に2つあります。
こうして、家庭内で、血のしたたる料理とピースフルな食事と2つの食卓が出来たそうです。
ベトナム戦争中に国家は兵器を武器とし、民衆は花を武器とした、、、ヒッピームーブメント。 それの縮小版のような家庭です。
日本人の田舎で育った、女性ヴィーガンの方に話を伺ったことがありますが、彼女も同じように生きた鶏を殺してから調理する日常に疲れて殺しのない世界に入ったといいます。
そして、その現場を視つつ尚肉食する人は、本当の肉好きだと嘆いていました。
宗教
これがまた面白いんですが、動物を殺すことを躊躇わず、その肉を食べる両親は、その実敬虔なカソリック。
ところが、花を武器とする娘たちは、みな聖書の天使や聖人の名前を持ちながらも、無宗教!
強いていうならば、すべてのものに命と神が宿るとされる八百万の神の世界、、、神道が好き、
そして殺し合いをしない仏教が好きといいます。
妹の出産
妹さんもヴィーガンで、子供を2人産みました。 ヴィーガンの出産というと果たして丈夫な赤ちゃんが生まれるかしら、、、?
それが人情でしょうが、2人の子供は元気そのもの。
出産時の健康状態は全く問題なかったようです。 ですが、おじいちゃんとおばあちゃんは、子供たちにピザを与え、魚介パスタを与え、羊肉を与え、何でも気の向くままに食べているようです。
しかも、そのことに母親は文句を言いません。 そこは子供の選択であって親が干渉するところではないという態度が揺らがないようです。 選択肢はすべて与える。
かつての自分たちの真逆コースですが、花を武器にするとはこういうこともいうんだなと思います。
しかしながら、この子たちは将来、祖父母に感謝しつつもヴィーガンになると観ています。
どうみても、ヴェジタリアンとしての植えられている種がデカい。 どこかで芽ぶくでしょう。
真のヴィーガン
最近のvegeブームはすごいの一言。
ようやっと動きだしたと思ったら、ぐいぐい加速するヴィーガニズム。潜在的に人々の意識下にあったのかも知れませんが、
いまや話題のイギリス王室夫婦までヴィーガンです。
そういう私自身の食生活は九分九厘ヴィーガン。 インド料理に使われる乳製品には抵抗がありません。 そこに殺しはなく痛みが少ないからです。
そんな私が、菜食に傾いていったのは10年前。 経緯は病気によるところが大きく、本当の健康の回復を望んだところから始まりました。
医者から出された薬を放棄し、身体を鍛えることの比重を上げたのですが、当時新たに始めた太極拳、八卦掌といったやや特殊な武術に没頭するほどに、肉が魚が喉を通らない。。
これには、私自身驚いて、それまであった悦びの一つがスコッと抜けて、とにかく野菜が美味しくて味が深い。
もう肉は無理になってしまいました。 まったく短期間で好きだと思っていたものに苦痛を覚える、、、こうして、私もヴェジタリアンの端くれとなり、その後急速に病は消失し、それからの10年菜食ならではの人生観も出来ました。
そこで、私が何を言いたいのかというと、私がヴェジタリアンになる5年前には、私は既に今のパートナーと一緒にいて、その間ひと言も私の食事にケチを付けられたことが無いのです!
しかしながら、私のヴェジタリアンへの転化には際限なく喜んでくれました。 ウチでは10年来、冷蔵庫に肉も無ければ魚も卵もありません。
ヴェジタリアンの世界に興味のある方へ
ヴェジタリアンに対する社会の感覚は大きく変わりつつあります。
それがファッション感覚にすらなってくるなんて思ってもみませんでした。
偏屈なものから、キレイなものちょっとカッコいいものに視点が変わってきている。いまや沢山の若い女の子たちがヴィーガンであることを愛してくれる時代に入りました。
そして、それは素晴らしく健康的なんです。 冒頭でわたしのパートナーが病院に行かない、歯も汚れないと紹介しましたが、言い返すとそれは身体の入口からして汚れたものが入っていないからになります。
ヴェジタリアンを解剖するとその脂肪は真っ白く軽いといいます。 肉食の人は黄色く重くなる。 体内に入るもの、蓄積するものの本質が違うようですね。
さいごに
来年はオリンピックもあって、海外からはヴィーガン、ヴェジタリアンの人々もドッと押し寄せて来るのが見込まれています。
その時に、クジラ捕りの寿司の国である日本は、おもったより菜食インフラが整っていたわ、意識が高かったわ、、となってくれれば嬉しい限りです。
痛みのない明るい社会を切望しつつも、
いまは過激派ヴィーガンといわれてる人達へ、
みなさん花を武器としましょう!