2021/04/04
東南アジア最大級の寺院、バインディン寺です。
今回はハノイからハロン湾、チャンアンとセットで巡ってきました。
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ベトナムは大乗仏教国
東南アジアは全般的に小乗(上座部)仏教の教えが盛んですが、ベトナムは日本と同じ大乗仏教の国。
何が違うかといえば、仏のあり方から、信仰のあり方まで結構ちがうものです。
上座部で仏さまといえば、それは2500年前にインドに実在したお釈迦様のことをいいます。
対して、お釈迦様の没後に大衆を巻き込んで広まっていったのが大乗仏教。
大乗では、仏というとお釈迦様の他に阿弥陀如来、薬師如来、大日如来といった存在から、観音さま、お地蔵さんあるいはお不動さんといった、多岐にわたる仏さまがいます。
僧侶たちだけの仏門ではなくて在家も参加できる信仰です。
日本に大陸を経て入った仏教はベトナムのそれと同じ大乗仏教。 〜乗というのは、此岸から彼岸、つまりこの世から仏のいる悟りの世界に行くのに、一人乗りの船で行くのが小乗、家族縁者を伴って行くのが大乗とされますが、大乗が優れているというわけでもありません。
そこは、両部に素晴らしさがあり、瞑想システムなどは上座部に部があり、慈悲の気持ちは大乗に部があるでしょう。 しかし、小乗という名前はちょっと不名誉であって、ちょっとした差別用語とみなされるので、下手に使うのは止しましょう。
バインディン寺
ハノイ郊外、約2時間程のドライブで、東南アジア最大級のお寺バイディン寺に到着ですが、ここまで出掛けてバインディン寺だけでは勿体無いので、ハロン湾やチャンアン、タムコックのセットにするのがおすすめです。
めっぽう広い敷地ですので、お寺の入り口から、数人一組となって、電動カートで移動します。
5分ほど移動し、やっとお寺の本殿に到着です。
巨大なお堂と高い塔があります。
入り口の門から本堂までは約3キロありました。
見どころ
観世音殿
観音殿です。おそらくこのお寺のメインの建物かとおもわれます。
美しい庭の中にドーーーンっと佇み、三十三間堂を思わせる横長の大陸風建築。
韋駄天と思われる護法神をくぐり抜け、本殿に入ります。
日本では阿吽の金剛力士像が門前を護る形式が多いですが、東〜東南アジアの他国では韋駄天が定番で、三国志の関羽将軍とセットになっている構図もよく見掛けます。
天大将軍といわれる韋駄天、
五虎将軍の長、関羽雲長。
これほど頼もしいボディガードもなかなかいません。
御本尊です。
奇しくも三十三間堂と同じ千手千眼観音。
千の手と千の眼で、苦海に沈む衆生を残らず救うという観音さま。
いろいろな観音がありますが、優しさでいったら千手観音がいちばんでしょう。
合掌
五百羅漢像
これは非常に壮観でした。 500体に及ぶ羅漢像が通路にズラーーっと並んでいて、その一つ一つに豊かな個性があります。 おそらくみなさん、悟りを開いた瞬間の歓びを表現しているのでしょう。
羅漢とはお釈迦さまが存命の時の直弟子達です。 それが500人悟ったといいます。 如何に釈迦が傑出した存在かが伝わってきます。
釈迦仏殿
さあ、お釈迦さまの黄金の世界です。
至るところに、お経をモチーフにしたレリーフがあり、人間出身のお釈迦さまが天に、人に、動物たちに法話を説いています。
天上天下唯我独尊。
すべては我なり、我はすべてなり。
天でも地上でも、私がいちばん偉いんだ!
ではありません(笑)
釣り鐘
もう一つ、このお寺には大きな美しい塔があります。
塔の中には大きな鐘があり、塔全体が鐘の音を鳴り響かせる装置のようです。
私はお寺に鐘のセットは日本だけのものかと勝手に思っておりましたが、コチラは鐘だけで日本のちょっとしたお寺より大きいぐらいです。
写真じゃちょっと伝わりませんが、この鐘がまたバカでかい。
みなさん、そのデカさを見に来るようで、鳴らしたら90キロ離れているハノイ市街にも音が届くかもしれない。
いやいや、天界にも届きそうなほどです。
ハノイでの観光
ハノイには4日いましたが、そのうち2日を郊外に出て、海と山の大自然を堪能し東南アジア最大といわれるお寺まで来ることが出来ました。
ハノイの旧市街もとてもエキサイティングで楽しいですが、ほんのちょっとお出かけするだけで、素晴らしい景観が待ち受けているエリアでもありました。
ハロン湾やチャンアンには他では味わえない雰囲気があり、一度は行っておいて良かったと思っております。
どっちに行っても、両方行っても、おそらくこのお寺はセットで組んでくれます。
庭と花の美しい広大なお寺でした。