立石野菜スープの亜流と検証

以前紹介した、野菜スープの続編です。

ブームの始まり

それは一冊の小冊子から火が付きました。　生命の恵みへの招待というタイトルで、予防医化学研究所、ジョーカァーンズ・タツイシ（立石和）氏なる人物による執筆です。
彼は何物だったのか、未だ識る由は無いのですが、その神秘のスープは、人から人へ口伝えで広まり、ガンが治った、アトピーが消えた、ポリープが無くなった、血圧が下がったetc、およそ考えられないような効果が報告され、今もって根強い支持者が多いスープです。

ブームへの便乗

これに対して、このブームに乗っかってきたのは、本物の医師とマスコミ。　医師はそのスープの効果への信憑性を検証、マスコミは過大表現だと立石和氏を叩く様相。　これにより、立石氏は失脚。
批判と検証を織り交ぜた医師による本が、入手困難な本家の本に変わって売れてゆきます。
本家のスペシャルブレンドとは別の組み合わせによるレシピが多数発表され、効果の高いものもあるようです。

野菜スープの利点

免疫力を高める

立石野菜スープは立派な漢方薬だという人もいれば、これは西洋と東洋の利点が混ざっているという意見もあり、立石氏の主張した特別な働きは置いておいても、数種の野菜を1時間煮出して、茶代わりに飲むことは野菜のポテンシャルが凝縮されており、非常に免疫力を高めるといいます。

スープにすること

生で同じだけの野菜を摂ることと何が違うか、まず煮出すことで栄養価を非常に濃縮できること、さらにそれらが吸収しやすくなることがスープである利点でしょう。

SODの働き

がんの元凶にも成り得る活性酸素のなかでも、極めて毒性の強いのが脂質ラジカル。　医師たちの実験により野菜スープがこの脂質ラジカルを消去できることが分かりました。　野菜スープには目を見張るほどの抗酸化作用があり、人体内にあるSOD（スカベンジャー）は病気を防いでくれている存在ですが、生産能力は加齢ととも落ちてゆきます。　生産力が落ちたら、外から補う。SODは植物の細胞内にあり、それを補給する手立てとしも野菜スープは優秀のようです。

現代社会は、紫外線、放射線、食品添加物、ストレス、不規則な生活習慣、、、等、常に活性酸素にさらされていますので、生野菜を多く食べたり、野菜スープを飲む習慣により常に過剰にならないよう注意しましょう。

野菜スープと症例

アトピー完治のこと

これは当時32歳の某氏にようる報告。　この方は、幼児期よりアトピー性皮膚炎が酷く、ステロイドが手放せない状態。　手脚の関節部はただれ、顔はケロイド状であったといいいます。

医者からは30歳までに治らないアトピーは一生の付き合いになると宣告され絶望の境地でしたが、知人より野菜スープを勧められました。
この時の、配分はまさしく立石和氏のレシピそのもの。　更に立石玄米茶も併用し、朝コップにスープ3杯、夜玄米茶3杯の生活に入り、五ヶ月が経過。　跡形もなくアトピーは消え去ったとのことです。

以後、玄米茶は切り上げ、野菜スープだけにし再発なし。　これにより、健康への渇望から飲尿も始め、歯が非常に強くなったといいます。

レシピ：　大根、大根の葉、ごぼう、にんじん、しいたけ

※立石野菜スープそのもの。同じ具材の組み合わせで作られた、出来合いのスープ。

糖尿病に効いた野菜スープ

50歳の主婦の方。　あるとき自分の尿から異様に甘ったるい匂いがしたといいます。医者にいき血糖値を調べると180。　元来、甘党、運動不足おまけに旦那さんの晩酌に付き合っているうちに、酒に強くなってしまった。　現在進行系であり糖尿病の一歩手前であると宣告されたとのことです。
しかし、この人くすりの副作用に弱く、かなりの薬嫌い。　知人より聞いた野菜スープ試してみます。　本人曰く神頼みてきな気持ちだったとのこと。　2〜３日で排尿、排便の良いことを実感。　酒も断ち、一月野菜スープを飲み続けたところ、血糖値は８０に低下。

医師からしれみれば、本当にそんなに血糖値が下がるなんて考えられないとのこと。　この方は、本当は何か別の原因で血糖値が上がっていたのではと疑問符を付けています。

レシピ：　大根（葉付き）、生姜、にんじん、れんこん、きゃべつ、ハトムギ

※この組み合わせでは美肌効果の報告が多い。ハトムギが効いていると思われます。

胃にあった九つのポリープが消える

51歳の男性。　社内検診により胃に九つのポリープが見付かる。この方、母を乳がんで亡くしております。精密検査の結果、放っておくと悪性に変化する可能性が高いと聞かされ、全身の血の気が引いたといいます。

この方の野菜スープとの出会いは奥さんからでした。　夫の病気を知った奥さんは悪性じゃないなら大丈夫と一言。　翌日から、野菜スープを作ってくれるようになりました。朝晩、コップで二杯ですが、後で知れば、あらゆる料理にスープを混ぜていたそうで、それを聞いて胸が詰まったと彼は後述します。

さて、スープを飲み始めて三ヶ月、再検査の結果、医師より無罪放免だとの言葉を頂き胸を撫で下ろしたそうです。

レシピ：　カブ、大根（増量）、パセリ、きゅうり、ヨモギ

立石野菜スープ以外で良く使われる組み合わせ

• ダイコン　…　四分の一本　（葉付き）
• ニンジン　…　二分の一
• 生姜　…　四分の一個　（親指大）
• レンコン　…　四分の一本
• キャベツ　…　六分の一個
• ハトムギ　…　70グラム

作り方は本家といっしょ。洗った野菜をざっくり切り、3倍量の水で1時間煮込む。

注目点はシイタケの代わりにハトムギが採用され、美肌効果が高いこと。レンコンが胃潰瘍の出血を止め、キャベツのビタミンUが胃の粘膜を修復する。

※ハトムギ（ヨクイニン）に目を付けたセンスは良いと思う。

本家立石野菜スープ、至高の組み合わせ

• 大根　…　四分の一本
• 大根葉　…　一本の四分の一
• 人参　…　二分の一本
• ごぼう　…　四分の一本
• しいたけ　…　一枚（自然乾燥したものを使う、手に入らぬ時は生しいたけを自分で乾燥してください。市販の電気乾燥したものはビタミンＤがなくなっているから不可ですが、後から3時間以上、日光浴させることで使えるものになります。）

やはり、本家の方は何か神秘的な力がありそうで、どうしても惹かれてしまいます。

大根の葉は手に入れにくい

大根は八百屋、スーパーにいつでもありますが、葉となると急に手に入れにくいものになります。

通常、葉が付いていても、ほぼ根本だけの残念なカタチで売られており、これではせいぜい一回のスープ作りで終わってしまいます。

そこでカブの葉を代用してください。　カブの葉は大根と比べると格段に手に入れやすく、値段も安い為申し分ないです。

ですがカブすら無い場合は、乾燥した大根の葉がします。　私は乾燥大根葉を常備し、カブの葉が手に入る時はカブを使っています。

※これさえあれば、材料調達に困りません。

美容目的で

立石および派生の野菜スープですが、肌がキレイになった、髪が増えたという報告がいちばん多いのです。

血がキレイになり身体の末端の隅々まで血流が確保されるからだと思いますが、

おそらく病気を得て野菜スープを試す人より、もともと健康意識の高い方々が興味をもってスープを飲み始めるからというのもあるのでしょう。

そこで、今は何も病気がなくても、美容目的で野菜スープを始められたら、美しくなる頃には、きっと病気の発生も阻止していて、転ばぬ先の杖となってくれそうです。